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3Dプリンターを買ったら最初に印刷するもの — 調整用モデル3選

2026年9月11日3Dプリンター, キャリブレーション, 3DBenchy, 初心者, 調整, テストモデル

プリンターが届いて、いきなり作りたいものを印刷すると、たいてい失敗します。まだ機械の癖が分かっていないからです。

最初にやるべきは、小さくて速く、結果が数字で読めるものを刷って、自分の機械がどこでずれるかを掴むこと。ここでは順番に使う3つを紹介します。

合計しても印刷時間は3時間ほど、フィラメントは180gあれば足ります。

1. XYZ 20mm キャリブレーションキューブ

*所要 約30分 / 8cm³*

最初はこれです。ただの立方体ですが、印刷してノギスで測るだけで、機械の基本精度が分かります。

XYZ 20mm キャリブレーションキューブ 3Dプリント用モデル
3DEngine の作品XYZ 20mm キャリブレーションキューブ 3Dプリント用モデルby iDig3Dprinting113D Printer & Accessories

測り方と読み方

各辺を測って、20.00mm からどれだけずれているかを見ます。

測定結果疑うところ
20.0mm 前後(±0.1)問題なし。次へ進む
大きい(20.3mm など)出しすぎ。フローを下げる、または一層目を離す
小さい(19.6mm など)ステップ設定かベルトの緩み
X と Y で違う片方のベルトが緩んでいる
底だけ広がっている「エレファントフット」。一層目を少し離す

実測 20 × 20 × 20mm / 8cm³ / 1パーツ。どのプリンターでも確実に収まります。

数字が読めるのがこのモデルの価値です。「なんとなく綺麗」ではなく、ずれの方向と量が分かるので、次に何をいじればいいかが決まります。

2. #3DBenchy

*所要 約1時間 / 75cm³*

キューブで寸法が出たら、次は形の再現性です。3DBenchy はわざと難所を詰め込んだ船で、世界中で共通の基準として使われています。

#3DBenchy - 楽しい3Dプリントのトータルテストモデル
3DEngine の作品#3DBenchy - 楽しい3Dプリントのトータルテストモデルby CreativeTools113D Printer & Accessories

どこを見るか

部位分かること崩れていたら
船首の反り返りオーバーハング性能冷却ファンを強める
船室の屋根ブリッジ(空中の橋渡し)冷却不足、または速度が速すぎ
煙突の穴細部の再現ノズル詰まり、温度が高すぎ
煙突と船室の間の糸糸引きリトラクト距離を増やす
船体の角反りベッド温度、またはドラフトシールド
船尾の文字微細な凹凸出しすぎ(フロー過多)

一度に全部直そうとせず、一番ひどいものから1つずつ潰してください。設定を2つ同時に変えると、どちらが効いたか分からなくなります。

実測 60 × 31 × 48mm / 75cm³。

3. オールインワン3Dプリンターテスト

*所要 約1.5時間 / 97cm³*

最後に総合テストです。オーバーハングの角度違い、穴のサイズ、細い柱、橋渡しなどを1つの塊にまとめたモデルで、限界値をまとめて確認できます。

オールインワン3Dプリンターテストモデル
3DEngine の作品オールインワン3Dプリンターテストモデルby majda1073D Printer & Accessories

これは毎回刷るものではなく、新しいフィラメントに変えたときや、ノズルを交換したときに回すと効率がいいです。

実測 100 × 100 × 100mm / 97cm³。220角のベッドに余裕で収まります。

印刷する順番と設定

順番

順番モデル確かめること
1キューブ寸法が合っているか(数字で読む)
2Benchy形が再現できるか(見た目で読む)
3総合テスト限界はどこか(余裕の把握)

キューブで寸法が大きくずれているうちに Benchy を刷っても、何が原因か切り分けられません。必ずこの順で進めてください。

最初に試す設定(PLA)

項目値
ノズル温度200〜210℃
ベッド温度60℃
積層ピッチ0.2mm
速度50mm/s
インフィル15〜20%

メーカーの推奨値があればそちらを優先してください。無ければこの値から始めて、テスト結果を見て動かします。

一層目が一番大事

テストモデル以前の話として、一層目が定着しなければ何も刷れません。ノズルとベッドの隙間は、A4用紙1枚を挟んで軽く擦れるくらいが目安です。

一層目だけ見て、線と線の間に隙間があれば近づける、潰れて波打っていれば離す。ここに時間をかけるのが、結局は一番の近道です。

よくある質問

いきなり Benchy から刷ってはいけない?

刷ってもいいですが、失敗したときに原因が絞れません。キューブは30分なので、先に回したほうが結局は速く終わります。

何回もキャリブレーションが必要ですか?

機械が安定していれば不要です。ただしフィラメントの銘柄を変えたときは、同じ設定でも結果が変わります。新しいリールを開けたらキューブを1つ、が習慣として楽です。

失敗したモデルはどうすれば?

PLA なら自治体のルールに従って廃棄になります。テスト品は小さいので、積み上げて印刷の履歴として並べておくと、上達が目に見えて面白いです。

まとめ

  • キューブ → Benchy → 総合テスト の順で刷る
  • キューブは測って数字で読む。感覚で判断しない
  • Benchy は一番ひどい症状から1つずつ直す
  • 設定は一度に1つだけ変える
  • 一層目の調整が、どのテストよりも効く

3つ合わせても3時間ほどです。ここを飛ばして本番を刷るより、確実に早く目的地に着きます。

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