3Dプリンターで作るプランターおすすめ集 — 実測サイズ付き
プランターは3Dプリンターの入門にちょうどいい題材です。サポートが要らない形が多く、失敗しても実害が小さく、出来上がったものが毎日目に入る。市販の鉢では見つからないサイズや形が手に入るのも魅力です。
ここでは、印刷のしやすさと仕上がりで選んだプランターを紹介します。
1. 自己潅水式プランター(小型)
水やりの間隔を空けたい人へ。 底が二重構造になっていて、下の貯水部から土が水を吸い上げます。旅行が多い人や、水やりを忘れがちな人に向いています。
パーツは2つだけ。組み立ても差し込むだけで、接着は不要です。

実測 103 × 97 × 123mm / 144cm³。Ender 3 クラスのプリンターに余裕で収まります。フィラメントは20%インフィルで約180g。
2. ローポリ・プランター(口広タイプ)
積層痕を「模様」にしてしまう形。 低ポリゴンの面構成なので、表面の粗さがデザインとして馴染みます。ヤスリがけをしたくない人には、これが一番楽です。
上に向かって広がる形なので、多肉植物を入れても葉が縁に当たりません。同種の低ポリ鉢は上がすぼまるものが多く、そこが違います。
3. 幾何学デザインの多肉植物ポット
幾何学的な面で構成された鉢。 直線的なので、モダンな家具や無機質な棚に合わせやすい形です。
底穴なしの版も用意されているので、受け皿を使いたくない・室内の棚に直接置きたい場合はそちらを選べます(その場合は水やりを控えめに)。
他サイトの作品は、こちらではファイルを配布していません。ダウンロードは原典からどうぞ。印刷して販売するなど商用利用を考えている場合は、各ページのライセンス表示を必ず確認してください。
選ぶときに見るべき3点
紹介した3つ以外を探すときにも使える基準です。
底に水抜き穴があるか
プランターのモデルには、底穴があるものと無いものがあります。無い設計は「受け皿と一体」「インナーポットを入れる前提」のことが多く、そのまま土を入れると根腐れします。
作品ページの写真を底面から確認するか、説明文に drainage の記載があるかを見てください。
自分のプリンターに入るか
プランターは背が高くなりがちで、Z軸の高さで引っかかることがあります。
3DEngine のギャラリーでは プリンターのベッドサイズで絞り込めるようにしてあるので、自分の機種で印刷できるものだけを見られます。
底面が広いか
底が狭い形(円錐、逆さ台形)は反りやすく、途中で剥がれます。底面が広いほど安全です。どうしても細い形を印刷したいときは、ブリムを付けてベッド温度を上げてください。
印刷のコツ
素材は置き場所で決める
| 置き場所 | 素材 | 理由 |
|---|---|---|
| 室内 | PLA | 安く、匂いが少なく、印刷が簡単 |
| 屋外・直射日光 | PETG | PLA は紫外線と熱で1シーズンほどで脆くなる |
| 屋外で頑丈にしたい | ASA | 耐候性が高い。ただし印刷難度は上がる |
屋外に PLA を置くのが一番よくある失敗です。 直射日光が当たる場所では確実に劣化します。
水漏れを止める
FDM プリントは、そのままでは層の隙間から水が滲みます。
- 壁を厚く — 外周(ウォール)を3〜4本に増やす
- 積層ピッチを細かく — 0.2mm より 0.16mm のほうが層間の密着が良い
- インナーポットを使う — 一番確実。3Dプリント品は外側のカバーにする
スパイラルモードの使いどころ
スライサーの Vase Mode / Spiralize を使うと、印刷時間が大幅に短くなり、継ぎ目が消えて表面がきれいになります。
ただし壁が1本ぶんしかないので薄く、水も通ります。装飾用の外カバーとして使い、中にインナーポットを入れる前提なら最適です。
フィラメントの目安
直径10cm・高さ12cm 程度で 60〜120g。1kg のリールで8〜15個は作れます。スパイラルモードならこの半分以下です。
まとめ
- 水やりを忘れがちなら → 自己潅水式プランター
- ヤスリがけをしたくないなら → ローポリ・プランター
- モダンな部屋に合わせるなら → 幾何学デザインのポット
- 底穴の有無を必ず確認する
- 屋外なら PLA を避けて PETG
プランターは、印刷して終わりではなくそこから植物と一緒に暮らすのが面白いところです。まずは小さいものを1つ、作ってみてください。